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2006年5月 3日 (水)

アーヴァタール

あらすじ

 人類は、謎の存在<アザーズ>らが残したワープ装置、Tマシンを利用することでに宇宙に広がっていた。そしてある日、地球外文明探査船エミサリーがTマシンを通過して異星人をつれて帰還する。
保守的な地球評議会はただちにこの事実を隠すためにエミサリーを無人惑星に監禁し事実の隠蔽を図る。それを事前に察知していた惑星デルメルの事業家ブロダーセンは、異星人接触の事実を公表するべくチヌック号でエミサリー乗員の救出に向かう。

 本格的異星人コンタクトモノです。コンタクトモノはパターンが色々ありますが、これはハード系なんだろうか。コンタクトものは以前、「神の目の小さな塵」で玉砕したことがあり、序盤の流れを見て同じパターンじゃないかとイヤな感じがしましたが、ブロダーセンがエミサリー号救出に向かうあたりから徐々に話が動き始めます。
 主題は、どちらかというと人間関係やその描写に重点が置かれています。また、Tマシン跳躍の後の宇宙や星星の描写、会話などは登場人物の科学者らしい思考が読み取れ、この作品がスペオペではなくて確実にSFであるということが分かります。

 Tマシンは円筒形の巨大構造物でその中心を通るときに別のTマシンへと跳躍するという、スターゲートであり、はじめに、著者はTマシンは彼自身のアイデアではなくて、Phys.Rev.D (9) p2203.に書かれた基本原理を元にしていると断っています。コレを作ったのが、<アザーズ>で、本誌に出てくる異星のベータ人たちもその正体を知らない謎の存在です。なぜ、彼らがTマシンを作ったのか、そして彼らがどこに行ったのか、それがアーヴァタールの謎の目玉です。

 正直、上巻はイマイチ楽しめませんでしたが、下巻から面白くなります。特に船内に閉ざされて宇宙の放浪生活を送る搭乗者たちの人間描写がうまく、彼らの心がどう遍歴するか、が主題になってます。また、ホロシートと呼ばれる、意識を電脳機器にリンクさせてそれらと一体化になるという乗員がいますが、彼女の心理的遍歴と精神的結末を温かな目で記述されてます。ここらへんがアンダーソンです。本作が81年、ニューロマンサーが84年。この当時、マッキントッシュなどの新しいコンピュータがどんどん創り出されていて、この年代、SF作家がコンピュータに新しい世界を求めたことが想像できます。
 そして最後にはアザーズの正体も明らかになり、スッキリした終わり方です。

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